大川法律事務所
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はじめに
 龍谷大学で「裁判と人権」というテーマの講座を持ってから3年が過ぎました。大学側からは、一年生対象の講義であり、実務家の経験を生かして、法律実務に関心が向くようなものにしてほしい、と求められています。
 内容自体には細かい注文は無いのですが、「裁判の人権」の講座を担当する前は「刑事司法の実際」というテーマの講座を担当しており、その延長上、講座名が変わったことから、講義では刑事司法を中心に話をしてきました。
 しかし、それだけに限らず、司法改革の話や、行政、労働の話なども織り交ぜ、また私の体験した事件なども話しながら(注)進めています。
 要するに私が実務家として日々経験していることを元に話をしているのです。
 そのような講座を持っているうちに、学生からは「テキストは無いのですか」或いは「参考文献にはどのようなものがありますか」と問われることが増えてきました。しかし、前述のような内容の講義ですから、残念ですがテキストはありません。
 無論一つひとつの分野には初学者向けの分かり易いテキストもあります。
 例えば、木村光江教授の「刑事法入門」(東大出版会)には視覚に訴える資料をいくつもつけてわかりやすくするなど色々と工夫してあるのに感心しました。この木村教授のテキストのように私が感心したものは講義の中で、或いは学生からの質問に対して、何種類も薦めてきましたが、余り何冊も薦めますと学生からは「これという一冊はどれですか」と更に聞かれます。しかし一冊となると答えに窮します。(注)
 そのような思いを持っていたときに、たまたま、一葉社の和田さんから出版の声をかけられました。有り難い話ですのでお引き受けさせて頂くことにしました。
 本書は以上の経過で生まれましたので、法律の初学者や市民の方に理解してもらう事を前提としています。初学者対象とはいえ、現在の実務の話題を取り上げています。また大学での講義のままに(講義では、よく寄り道、脱線をする)寄り道箇所もある上(注)、もとより私の経験を元にしておりますので学問的、体系的に全てを網羅しているわけではありません。
 刑事事件、行政事件、労働事件を扱ってきた弁護士の目から見た裁判と人権の実情を知って頂ければ幸いです。
(注)私の扱った事件は本書ではコラムに書きました。
(注)西谷敏・笹倉秀夫編「新現代法学入門」(法律文化社)は現代の法現象について網羅的に書かれておりかなり参考になるが、私の対象としていない分野についてもかなり多く書かれている上、初学者には難しいかもしれません。
(注)寄り道箇所もこのように注に示しました。
目次
1、人権とは
2、裁判とは
3、刑事司法における人権 
  1)刑事司法における人権を説く意義
  2)冤罪を生まないために
  3)捜査(任意捜査の限界)
  4)逮捕の濫用
  5)勾留と代用監獄
  6)取調と弁護権侵害の実情
  7)公判の実際(人質司法と調書裁判)
  8)争う裁判と情状弁護
  9)伝聞法則
 10)自白法則
 11)違法収集証拠排除の原則
 12)上訴・再審
 13)受刑者の人権・死刑制度
 14)被害者の人権
 15)司法改革
4、少年と人権
5、外国人の人権
6、労働を巡る問題
7、行政を巡る問題
8、良心の自由
9、公権力から管理されない自由
10、平和に生存する権利
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